東京国立博物館の平成館で開催中の「運慶展」についてのご紹介です。
興福寺中金堂 再建記念 特別展「運慶」の概要
- 開催期間:2017年9月26日(火) ~11月26日(日)
- 休館日:月曜
- 開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで。金・土と11月2日(木)は21:00まで開館)
- 観覧料:一般1600円/大学生1200円/高校生900円/中学生以下無料
- 会場:東京国立博物館 平成館(上野公園)
- アクセス(横浜エリアから行く場合で一部抜粋):
- JR上野駅 公園口徒歩10分
- 東京メトロ 銀座線・日比谷線上野駅 徒歩15分
- 地図: Google マップ
- 公式サイト: 特別展「運慶」公式サイト
運慶展の混雑具合
私が行ったのは土曜日のの午後14時前後になります。チケットを買う時には数人前に人がいるくらいです。特に混んでいる印象もありません。
会期の始めと終わりは混むものだと聞きます。今回は、会期の中盤であり、天気も雨が降ったりやんだりという日だったのもあるかも知れません。
展示会場の中に入るまでは、人通りはそれなりにありますが、混雑という認識はありませんでした。
帰りに思い出して写真を取ったため、帰りの人が多くなっています。
平成館の1階入口=この階段の下で、チケットを切ってもらいます。
2階が展示会場になります。
階段を上がって右側が、第一会場、左側が第二会場です。ただ、階段を上がってから左にぐるっと回って第一会場に向かう形になります。
エスカレーターの状態が少しだけ見えますが、行列ということもありませんでした。
しかし、会場まではスムーズに入れたものの、会場内はやはりだいぶ混雑しています。
展覧会にありがちですが、最初の入口付近が混みます。少し進むと、入口よりは和らいではいました。
*会場内は写真撮影禁止です。
運慶・快慶という憶え方をした気がしますが・・・
奈良県奈良市にある東大寺。運慶・快慶といえば、東大寺の南大門にある「金剛力士像」(仁王像)が有名ではないでしょうか?圧倒的な迫力です!
鎌倉時代の仏師ですが、多くの人がこの2人の仏像や名前を憶えている、日本の歴史上で有名な仏師です。
ちなみに、金剛力士像は運慶と快慶の作とされていましたが、解体修理が行われた結果、最近では昔の認識と異なるようです。運慶を含めた4人の仏師を中心に、運慶が総指揮を取って慶派と呼ばれる仏師の一派が総力を挙げて作り上げたのではないかと、今ではされているようです。
ただ、運慶・快慶はその他の多くの日本美術史に燦然と輝く仏像を手掛けており、その名声はまったく揺るぎません!
ちなみに、奈良国立博物館では春に快慶展が開催されていたようです。運慶展を見て思いました!そちらも見たかったと・・・。
「運慶展」の内容と感想
素人の個人的な感想としては、やはり美術品としては巻物や碑などより、リアルで立体的な仏像に目が行きます!
第一会場は、運慶の初期の作品から、父親の康慶の作品、そして運慶の代表作が続いていきます。国宝・重要文化財の数々が並んでいます。
運慶の父 康慶の作品も素晴らしい
行ってみての意外な感想として、運慶の父親である康慶の作品も素晴らしいという点です。四天王像、大きいので迫力はもちろんあるのですが、その装飾面。
時代を経ているので、かつての色はもちろんなくなっていますが、それでも、その装飾の細かさ、色使いなどは実物から感じ取ることはできます。
運慶の成長の過程も感じられる
会場に入ってすぐには運慶の初期の作品が見られました。
そこからは、慶派の作品もありますが、運慶の迫力ある仏像が続いていきます!
いやー、実際のお寺で見るより、間近で360度ぐるっと回ってみることができます!
そして、日本美術界に燦然と輝くであろう国宝や重要文化財の仏像を、これほど間近で見ることのできる機会はほとんどないと思います!
すぐ目の前で、大小の仏像を見て回ることができます。この点で感動です!
運慶以外の慶派の作品もみるべきものがある
特に、重源上人坐像には驚きました。慶派の誰かまでの詳細は判明していないという話もありますが、13世紀の仏像でありながら、そのリアルさ。本物の上人が目の前にいるのではないかと思ってしまう傑作です!(素人目ですが)
他の運慶の息子や、兄弟弟子の作品も展示されています。同時代に天才的な仏師がいると、やはり周りの人たちも、技量をひたすら磨こうという思いが出るのかもしれません。
まとめと感想
日本美術界に燦然と名を刻む「運慶」とその一派!
その作品がこれだけ集まり、これだけ間近で見ることができる!
数年に一度レベルの博物展ではないかと思います!
金曜日と土曜日は21時まで開館していたり、中盤だからか思っていたよりは混雑していなかったので、多少遠くても見に行くことをおすすめしたいイベントです!