大学新入生向けに、4年間使うパソコンの選び方についての記事です。
前回記事はこちらです。
コラム編:大学新入生向け。4年間使うパソコンを考える(モバイルPCがベター)
今回は、性能面の補足と、おすすめスペック話です。
パソコンの動きは、年々重くなる(遅くなる)・・・
買った時には、大体のパソコンが快適に動きます。
しかし、年々動きが遅くなります。パソコンの動きが重いといった言い方もします。
下記が原因の一部です。
- HDD(ストレージ)の空いている容量が少ない
- いろんなソフトを入れて、データが断片化している
- (見えない)レジストリにいらないものが増えてきた
- OSやアップデートしたソフトの要求水準が高くなった
例えとしては・・・住み始めた頃は、荷物が少なくて探したいものがすぐ見つかるし、部屋の中の移動もしやすかった家。
それが、年々荷物が増えてきて、探しものは見つけにくくなり、移動もしにくくなった、というところでしょうか。
荷物を整理したり、思い切って住み始めた頃の状態にする、つまり買った当初の状態に初期化すれば快適さが回復することもあります。
ただ、使用4年目くらいになると、初期化しても最初の頃の快適な状態には戻らなかったりします
素人考えにはなりますが、やはり4番の要因があります。
Windows などのOS(基本ソフト)はアップデートを繰り返します。その他の使用ソフトも同様です。パソコン自体は前と変わらないのに、ソフトを起動する時間が10秒から20秒に増えたりします。
最も利用するだろう、4年目に遅いパソコン?
パソコンの利用機会は、大学1年生より、ゼミの発表や卒論、就職活動を行う4年生付近の方が多くなると思います。学会などでパワーポイントで発表する方もいるかも知れませんね。
もっとも使うだろう機会に遅くなる。起動時間や、所々で、時間の損失が発生します。
そうは言っても、買い替えるには高い。就職活動自体にもお金も必要ですし。
買い替える以外の回避策は、当初の購入時に一定水準以上の能力のPCを選ぶことです。
4年後も想定した一定水準以上の機能?
一般的には、パソコンは5年程使う人が中央値で、8年使う人も約3割いるそうです。(出典:セキュリティソフトウェアを提供するAvastが2018年1月に発表した調査による)
社会人になってからも、所有している可能性も高いかも知れません。ちなみに、社会人になると、自宅でパソコンを使う機会は、少なくなると思われます。
ただ、就職活動などの作業で、パソコンの動きを待つという待ち時間はもったいない時間です。
そう考えると、低スペックPCでは、購入当初はよくとも4年後に厳しいです。(もちろん、ここは個人の使い方による面が大きく、個人の感想にはなります)
公約数をとって、四年後を見据えた多くの人の不満がないだろうスペックを個人の考えで書いてみます。
- CPU:インテルCore i5
- メモリ:8GB(4年後考えると4GBではなく)
- ストレージ:SSD256GB(安くてもHDDは回避)
- 画面サイズ:13インチ以上(せめて12インチ以上)
- 画面解像度:FHDあるとうれしい
- 重さ:1.2kg以下
- バッテリー:できるだけ長くもつもの
- DVDドライブ:不要(必要時は外付けを買う)
- インターフェース:HDMI端子有・USB Type-C
- セキュリティ:指紋認証(顔認証)
あったら便利だな、という部分もあります。
演算を行う心臓部:CPU
4年後を想定しているので、i5以上がおすすめです。
ここは異論が出るはずですが、文書作成ならi3でもよいという考え方もあります。
ただ、今4年後が想像できないなら、i5以上が安心です。i5の上にi7という高性能CPUがありますがが、熱をもつので冷却ファンがあり、図書館では気を使う場合もあります。i5はファンレス(ファンがない)モデルが多いです。
作業机の広さに例えられる:メモリ
巨大な倉庫(HDD)から必要な材料をピックアップして、作業机(メモリ)に一度置いてから、作業を行います(CPU)。
どれだけ作業が早い人でも、作業机のサイズが狭いと、そこがボトルネックになります。
メモリは、やはり4年後を考えると8GBほしいところです。
ストレージはSSDにすべき!
ストレージはデータの保管庫です。倉庫のハイテクさの種類でスピードが大きく異なります。
発売製品だと、HDDとSSDの2種類があります(ハイブリッド除く)。
HDDではなく、必ずSSDを選んでください。(SSDの中でも早い遅いはありますが、ともかくSSDを選ぶ)
起動や、休止状態からの復帰スピードが大きく異なる=快適度に大きな差が出ます。
クラウドストレージを想定しても一定の容量は必要
容量の大きさは、できれば四年後の余裕を考えると、256GB欲しいところです。大学生なら、全部のデータを納めておけるかも知れませんので。
クラウドストレージ(インターネット上のデータ保管庫)が今は使われます。ただ、大体は手元のPCにあるデータと同期します。
パソコン内の容量が64GBなら、500GBのクラウドストレージの契約をしていても、手持ちのPC内の64GBのデータしか自動では同期しません。
ただ、ここは128GBでも使い方により問題ないといえますので、256GB以上あったらいいなという感じです。
発表などでの使用を考えるとHDMI端子付き/USB Type Cも今後は便利
HDMI端子があると、パソコンの画面をケーブル一本でプロジェクターやテレビに接続して映し出せます。
社会人になっての個人利用ならいりません。しかし、ゼミなどで発表を行う可能性のある大学生には、すすめたいところです。
外付け機器とつなげるUSBの接続端子。USB Type Cを備えるPCが出始めてきた段階です。ただし、4年と言わず、数年後はこちらが主流になります。
パソコンの充電もUSB Type Cで行えるものが増えてきました。今まではメーカーが違うと、充電するためのACアダプターを友達から借りることなどはできませんでしたが、USB Type Cが普及すれば借りることもできます。今の機種は1時間で80%充電できる機種もあります。
画面の大きさは正義だと思う・・・
結局、パソコンを使うというのは、画面を見て作業をすることです。
画面が大きいことは快適さにつながります。調べものと、書きもので、同時に画面に映しながら作業したり。レポートや卒論でも、前後の文章の表示が少ないより、多い方法がはかどります。
ただ、画面サイズが大きいとカフェなどでは机を使うスペースが多くなります(パソコンを置いたときの縦横の面積)。脇の本を見ながら、パソコンを打つといったことは難しくなります。液晶画面を目いっぱいに使った狭額縁だと、面積を節約できますし、デザイン的にかっこいいのでおすすめです。
その他
もっといろいろ書きたい面もありますが、性能がよい程、値段も高くなります。
他は妥協点とさせていただきます。バッテリーは、今のモバイルPCの時点で結構もつものが多いです。使用可能時間が長いに越したことはありません。
前回も書いていますが、指紋認証(顔認証)は、欲しい機能です。ちょっとしたストレスがパソコンを使い続ける限り減ります。
今度こそ、次回に生協などが扱うパソコンと比較しつつ、具体的な機種について考えたいと思います。