(地域で)生活することと、お金は切り離せません。大学生や新社会人向けを主な対象として、様々な支払い手段の面から、下記の記事を書きました。
まずは、現金払いやVISAデビットなどの即時払いが生活を安定させやすいこと
使い方によっては、お得で便利なクレジットカードの仕組みについて
今回は、使い方によって便利なクレジットカードの支払い方法の注意点についてです。
個人の考えとしての記載となりますので、ご了承ください。
金額等の誤差の範囲、前提条件をざっくりとして、書いてある面もあります。補足や言い訳を加え続けると、ひたすら長くなるため割愛しています。
キャッシング・リボ払いには注意すべき
クレジットカードは、家計管理がある程度できる方で、金利のかからない1回払いなどの方法を使う限りお得です。逆に言うと、(通常)金利のかかる支払い方法は、おすすめできません。
*キャッシング(現金を借りる)にもリボ払いがありますが、ここからのリボ払いはショッピングのリボ払いを指します。
お金が足りない理由でのキャッシング利用は、残高が膨らんでいく危険性
クレジットカードでは、現金を借りるキャッシング機能があります。
キャッシング枠の上限まで、現金そのものを引き出すことができます。
ただ、カードは後払い=「借金」です。「他人=カード会社」に金利を払って、お金を借りています。
実際は、少額かつ短期の利用だと、大したことでないように見えます。ただ、お金が足りなくて借りた場合には、大抵残高が膨らんでいく傾向があります。金利も高いこともあり、キャッシングに手を出すべきではありません。
*キャッシングのリボ払いで、今日借りて明日返すという使い方で、夜間に銀行口座から引き出す手数料をカットするという考えもあるのですが、家計管理の上級者向けです。
*昔は、海外旅行の時に、クレジットカードで現地通貨を現地のATMでキャッシングするというのがありました。ただし、今はそんな必要はありません。SONY銀行のキャッシュカード(VISAデビット)や、プリペイド型のマネパカードの方がお得です。( 手数料等コストはクレジットカードの約半額)
リボ払いも、いつまでも借金が減らない危険性
今月、クレジットカードで下記の買い物をしたとします。
- パソコン:96,000円
- 家具・洋服:48,000万円
- 旅行代:48,000万円
- 資格スクール代:96,000万円
合計288,000万円。通常、これを翌月に一括で支払います。
これをミニマムペイメントといった方式で、毎月5,000円ずつの支払いでよい、といった方式がリボ払いです。
本当は翌月に全額返済となるところ、今払える・払いやすい金額の5千円でいいよ!ということです。
クレジットカード会社のご厚意、やさしいですね・・・となるわけはありません!
きちんと、翌月以降分の283,000円には金利がかかります。しかも、現金をキャッシングした時に近い金利です。
このリボ払い、たいてい「やさしげな」支払いの名前で言い換えられていますが、冷静に考えた方がよいです。
*△万円までは月5千円、〇〇万円以上は月1万円と、支払額がスライドしたりしますが、支払い完了までに多くの時期がかかる=金利がかさむことに変わりはありません。
*リボ払い専用カードがあります。お店で「リボ払いで」と一言添えず、すべての買い物が自動的にリボ払いになります。このパターンのカード、入会時のポイントや利用ポイントが多くつくため、魅力的だったりします。信用枠30万円に対して、リボ払いでの毎月の支払額も30万円という実質1回払いカードに設定することで、年会費半額やポイントを稼ぐなどの手段があります。これも上級者向けです。
金利は、月利・日利で考える
リボ払いの金利は、大体「年利15%」だと思います。(2018年1月現在)
計算上は、年利より月利(ゲツリ)で考えるとわかりやすいです。15%を12ヶ月で割ったのが月の金利で、月利1.25%と計算します。
*ちなみに、前述のキャッシングして翌日に全額返済する方法では、日の金利「日利」で考えます。キャッシングの金利で多い18%を365日で割ると、0.0493%・・・約0.05%とします。3万円を今日借りて明日返すのであれば、30,015円で返すことになります。ただし、本当に明日返せるか?あてがなければ得策でありません。
リボ払いのシミュレーション
シミュレーション上、288,000円をリボ払いで返済したとします。
5,000円を毎月の返済金額にします。(見せ方から大げさにまず書きます)
支払い月に5,000円払った後の「残高283,000円」に金利の支払いがスタートします。
(ざっくり)残高に、前述の月利1.25%をかけた約3,538円が翌月の支払日に払う金利分です・・・
2回目5,000円返済しますが・・・5,000円の内訳は下記です。
- 元金の返済:1,462円 (元々、借りた分につていの返済金額)
- 金利:3,538円 (借りた分につく金利分の金額)
*実際の支払い方法では、10万円以上の利用は、10,000円の返済が必要・元金5,000円+金利を上乗せした返済が必要、といったパターンが多いため、上記のように元金より金利分が多くなる場合はほぼないと思います。リボ払いのデメリットを出すための、あくまでシミュレーションです。
上記例の場合、返済のほとんどが金利分です。最終的に支払いが終わる月が、非常に遠のくことがご理解いただけると思います。
リボ払いは、支払いに対して鈍感になってしまう
通常、テレビを買った時に支払う5万円は、テレビの代金として支払ったという認識があります。
リボ払いは今月買ったものと3ヶ月後、半年、1年後買ったものが個別ではなく一緒くたで、支払いも一定額です。テレビの支払いがあるから、家具は〇月まで我慢とか考えずに、欲しいものを気軽に追加で買いやすい危険性があります。
リボ払いは余裕のある時に一括返済、あるいは増額して容易に支払うことができる、とカード会社がアピールします。
しかし、多くの人がそうしたことをしません。まず、余裕があったらリボ払い自体にしないはずですし。後から・いつでも・自由に、といった気楽でやさしい名前がリボ払いにはついていたりしますが、返済はやさしいといえません。
必要な時は、リボ払いより分割払いの方がマシだと思う
*個人の感想扱いであり、すすめるものではありません。
現実的には、研究などの学業に必要なPCを、お金ができるまで買わないことが得策だといえない場合があります。
浪費でなく、将来の投資とも言えます。「後払い」自体が悪いわけではありません。金融会社が金利を受け取って、代わりに時間を提供している面はあります。
必需品が早く必要な場合は、クレジットカードのリボ払いより、そのお店が取り扱う分割払い(ショッピングローン)、クレジットカード利用時でも24回などの分割払いを検討してみてください。
例えば、Appleなら12回払い・ビックカメラなら24回払いまで「金利0%」などのキャンペーンを行っているときもあります。キャンペーンでなくとも、クレジットカードを利用する場合よりは低金利なのが通常です。
それができない場合は、クレジットカードの分割払いもありです。前述の4つの商品の事例、同時期に4つ買うことは少ないはずです。
リボ払いだと支払いの認識が薄くなる(無駄遣いしやすくなる)のに対して、何の代金の支払いなのかをわかるようにすることで、旅行代の分割払いが4ヶ月後に終わるから、家具の購入はその後にしようという、受け身でなく自分でコントロールする意識が働きます。また、分割払いでも電話1本すれば一括返済を行うことが可能です。
後払いが必要になる時はあります。ただし、気楽な払い方ではなく、残り何回とか、支払うことにプレッシャーがかかるようにしておくことです。お金に対するストレスに耐える経験は、きっと役立ちます。
*逆に、借金で苦しい場合には、複数の支払いを1本化することが大切です。
カード会社のアピールの逆を行くのが、結局お得
今回は家計管理の初心者向けに書いています。賢い消費者になるためには、金融会社がアピールする逆方向を行くべきです。
- キャッシング
- リボ払い
- 年会費
これらを避けることが、お得にカードを利用できる消費者だといえます。
ただし、年会費については、下記のような場合は、年会費以上のメリットがでる時があります。クレジットカード自体は、単なる支払いの手段で悪者ではないので、最後にアピールも書いておきます。
- ドコモ利用者の「dカード」
- アマゾン利用者の「Amazon Mastercard」
- 東急線利用者の「東急カード」
- 一流ホテル好きの「スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード」
- 帰省などでANA・JAL等を利用する方の「ANAカード」「JALカード」
ちなみに、キャッシングやリボ払いをしなくとも、カードを利用することで、カード会社は手数料を得る、お店は手持ちの現金がない買い物客を得ることができます。
利用者が賢く使うことで誰も損はしてはいませんので、堂々とお得な使い方をすればよいと思っています。